実際の値段。
シンガポールの物価はどのくらい? ― ホーカー・レストラン・コンビニ・交通・宿泊の値段を実例で調査
- 物価水準
- 旅行者目線で日本の約6割(外食・交通は安い)。ただし円安で体感は日本に接近
- 外食
- ホーカーは激安、店舗型レストランは日本並み(外食費全体は日本の約2割引が目安)
- 交通
- とにかく安い(日本の約3割)。特にタクシーはメーターの伸びがゆるやか
- 宿泊
- 日本の約7割。でも1万円を切る宿は少ない(1人でも2人でも同額が多い)
- 高いもの
- 観光施設のチケット・酒・たばこ・車・家賃。逆に缶ジュースやMRTは安い
- レート
- 1シンガポールドル=125円で計算(例:10ドル(約1,300円))。為替変動あり
「シンガポールは物価が高い」とよく言われます。マーサーの世界生計費調査でも、香港1位・東京2位に続いてシンガポールは世界4位。たしかに数字の上では日本と同水準の“高物価都市”です。
でも実際に旅してみると、印象は少し違います。飲み物ひとつとっても、酒税の高いシンガポールではビール1本500円前後もする一方、缶ジュースは自販機で120円ほどでごろごろ売っている。つまりものによって本当にピンキリなんですね。
実際に旅した体感は「高いと言われるほどではなく、むしろ安いときもある」。工夫次第で安く楽しめるものも多いのが実情です。ここからは、旅行者が気になる「実際の値段」を、ジャンルごとに見ていきます。
まず、物価の全体像。
当サイトでは日本+世界13ヶ国を、旅行者が気になる食費・交通費・宿泊費の観点で独自集計しました。結論からいうと、シンガポールの物価は旅行者目線では大体『日本の6割』程度です。

国で比べると、香港や韓国よりちょっと安い程度。「え、高いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、旅行した体感では「言うほど高くなくて、むしろ安い時もあるな」というのが正直なところ。日本と同じくらい、と感じる場面が多いです。
“在住者目線”だと、なぜ指数が上がるのか
| NUMBEO 物価指数(NY=100) | 順位 | 指数 |
|---|---|---|
| 日本 | 7位 | 87.77 |
| シンガポール | 10位 | 85.59 |
| 韓国 | 14位 | 81.20 |
| 香港 | 16位 | 79.94 |
| 台湾 | 33位 | 65.25 |
世界の物価をまとめるNUMBEOより(東・東南アジア上位)。こちらは韓国・香港より高く出ます。
この指数は「在住者目線」。シンガポールは酒・たばこ(酒税でビールやワインは日本の1.5倍前後、たばこは約2倍)、車(日本で200万円台の車が1,000万円前後)、そして家賃(日本の倍近いことも)が非常に高く、これらが指数を引き上げています。でも旅行者は車も家も買いません。だから旅行で触れるモノは、ものによって意外と安いのです。
- 主要14ヶ国中では物価は7位。香港・韓国より気持ち安い程度(旅行者向けの観点で当サイト独自集計)。
- 嗜好品や車などを含めた総合ランキングは、世界138ヶ国中で10位(NUMBEO)。
シンガポールドルのレート。
物価を測るうえでレートも重要。シンガポールドルは長い目で見るとじわじわ高くなり続けている通貨です。
円安で、感覚が変わった
2011年後半には1ドル=60円を切っていた時期があり、2015年中頃に90円を超え、その後も上昇。近年は円安も重なって1ドル=125円前後(2026年6月時点)まで来ました。一番安かった2011年頃と比べると、円ベースの値段は2倍超。同じS$10でも、昔は数百円台だった感覚が、今は10ドル(約1,300円)です。
「100円ショップが200円ショップになった」ようなもので、2万円で泊まれたホテルが4万円に感じる。「シンガポールは高い」という印象は、現地の物価上昇に加えてドル高・円安が重なった結果でもあります。日本円からお得に両替しないと意味がないので、おすすめの両替方法もあわせてどうぞ。
外食①:店舗型レストランは、日本並み。
外食費全体は日本の約2割引(韓国・香港と同程度)が目安。ただし店舗型レストランとホーカーで大きく開きます。まずは店舗型から。
比較しやすい鼎泰豊(ディンタイフォン)3カ国で比べる
東南アジア各国に展開していて値段の比較がしやすい鼎泰豊。シンガポールは小籠包6個で8.5ドル(約1,100円)と、日本(908円)とほぼ同等。お隣マレーシアは品目によってぐっと安く、東南アジアの中でもシンガポールはやはり“お高め”だと分かります。
| 鼎泰豊 | シンガポール | 日本(参考) | マレーシア |
|---|---|---|---|
| 小籠包(6個) | 8.5ドル(約1,100円) | 908円 | 13.4リンギット(約540円) |
| 青菜のニンニク炒め | 11.8ドル(約1,500円) | 864円 | 21.4リンギット(約860円) |
| えびチャーハン | 13.8ドル(約1,700円) | 1,188円 | 20.05リンギット(約800円) |
同じチェーンで比べると差が一目瞭然。小籠包はマレーシアが頭ひとつ安く、シンガポールは日本並みです。
名店松發肉骨茶(SONGFA BAK KUH TEH)ミシュラン ビブグルマン
ポークリブの香辛料煮込み=バクテーの名店で、ミシュラン・ビブグルマン認定。バクテーは7.3ドル〜(約910円〜)、ライス0.8ドル〜(約100円〜)、青菜炒め4ドル〜(約500円〜)、中国茶1ドル(約130円)。店舗型の中では比較的安いほうで絶品。夜は行列になることも。
そのほかの店舗型レストラン
威南記海南鶏飯……シンガポール名物チキンライスの人気店。スチームチキンライス7ドル(約880円)、コーラは缶で1.8ドル(約230円)。近年は日本(田町)にも出店し、ランチ1,100円・ディナー1,300円ほど(ただし日本店は高級路線で、現地ローカルの空気とは別物)。
Yum Cha Restaurant……チャイナタウンで人気の飲茶店。上海小籠包4.8ドル(約600円)、肉骨茶小籠包5.8ドル(約730円)、エビ餃子5.2ドル(約650円)、ぶたまん3.8ドル(約480円)、ジャスミン茶1.6ドル(約200円)。おいしくてむしろ割安に感じるほど。
Tino's Pizza Cafe……リゾートワールド・セントーサのピザ屋。観光地ど真ん中でもマルゲリータ14.9ドル(約1,900円)、チーズポテトフライ6.9ドル(約860円)と、思ったより高くなく普通においしい。
外食②:ホーカーズなら、激安。
安くおいしく食べたいならホーカーズ(屋台街)。世界で一番安いミシュラン一つ星は、ここシンガポールのホーカーにあり、チキンライスが約240円。ビブグルマン認定店もかなり多くあります。
ビブグルマン天天海南鶏飯チャイナタウン
チャイナタウンの超有名チキンライス店。ミシュラン・ビブグルマン認定。チキンライスはS 3.5ドル(約440円)/M 5ドル(約630円)/L 7.8ドル(約980円)、野菜のオイスターソース炒め4ドル(約500円)。感覚的には“牛丼”のような国民食で、シンガポーリアンに愛され、安いぶん行列必至。
さらっと真真粥品チャイナタウン
ミシュラン認定店ではないものの、日本人に人気のおかゆ専門店。おかゆはS 3ドル(約380円)/M 4ドル(約500円)/L 5ドル(約630円)。天天海南鶏飯と同じホーカー内にあるので、一緒に食べ歩くのもおすすめ。
観光地価格Heun Kee Claypot Chicken Riceセントーサ島
セントーサ島のフードコート=マレーシアンフードストリートにある、クアラルンプール人気店の支店。クレイポットチキンライス11ドル(約1,400円)。観光地ゆえやや高めですが、それでも島外の普通のフードコート(同じ料理が5.8ドル(約730円)=セントーサの半額)と比べると“立地代”がよく分かります。ちなみにKL本店だと400円前後。物価の差です。
外食③:ファーストフード&カフェ。
ローカルチェーンは安め。一方、世界中にあるようなチェーンは正直、安くはありません。
安うまYa Kun Kaya Toastチャンギ国際空港ほか
シンガポールといえばの老舗カフェ。カヤトーストセット(温泉卵+コーヒー付き)4.8ドル(約600円)、サテー&ライス6ドル(約750円)、ナシレマ6ドル(約750円)、ラクサ5.8ドル(約730円)、コーヒー単品1.8ドル(約230円)。激甘ですが個人的に絶品。全体に安く、コーヒー目当てでも寄る価値あり。
日本と同等スターバックスクラークキー
スタバはスタバ。カフェラテ(tall)6ドル(約750円)、キャラメルマキアート(tall)6.8ドル(約850円)、ブリューコーヒー3.8ドル(約480円)。一見やや高く見えますが、こちらは最小サイズがトールから(トール/グランデ/ヴェンティ展開)なので、実質日本と同じくらいです。
The Coffee Bean & Tea Leaf……アイスコーヒー5.4ドル(約680円)、アイスブレンディッド8.2ドル(約1,000円)、チョコレートケーキ6.7ドル(約840円)。お値段は大体日本と同じ。
マクドナルド……マックチキン3.95ドル(約490円)、The Original Angus 6.5ドル(約810円)、マックラップ6.2ドル(約780円)、ナゲット6P 4.95ドル(約620円)、ポテト1.95ドル(約240円)。チキン中心でレベルが高い。実感は日本とあまり変わりませんが、マレーシアならセットで買えるお値段で、シンガポールは単品しか買えず差を感じます。
コンビニとスーパーは、別物。
同じものでも、コンビニとスーパーで値段が大きく変わるのがシンガポール。特にスーパーのまとめ売り特売はえげつないほど安いです。
缶は安いコンビニ(セブンイレブン)飲料・お菓子
ペットボトル500mlは高め(ポッカ烏龍茶や綾鷹で2.4ドル(約300円)、人気の炭酸100plus 2.5ドル(約310円))。ところが325ml缶になると軒並み1ドル前後(100plus 1ドル(約130円))。酒税が高くタイガービールは缶で4.7ドル(約590円)。お菓子はプリングルス大3ドル(約380円)、tic tac大1.4ドル(約180円)と日本並み。同じ商品がマレーシアだと半額近いことも多く、すぐ隣なのに不思議な差があります。
買いだめ向きスーパーは、まとめ売りが激安特売がえげつない
これがスーパーになると事情が一変。モノによっては驚くほど安くなります。とくにセット売り(まとめ買い)が強力で、まとめると大きく値下がり。水(DASANI 600ml)0.3ドル(約40円)、100plus 500ml 1.25ドル(約160円)、レッドブル2.95ドル(約370円)。大型モールにはスーパーが入っていることも多く、買いだめにも向きます。


意外と普通日用品・おむつ量が多い
日用品は一見高く見えても、よく見ると大容量。ダヴ9.7ドル(約1,200円)は1リットル入り(日本の倍量)、パンテーン10.9ドル(約1,400円)、リステリン11.5ドル(約1,400円)。おむつは日本のメリーズ(M64枚)26.95ドル(約3,400円)がやや高め、現地向けのマミーポコ(M66枚)は15.7ドル(約2,000円)とお手頃。
| スーパーの食品・日用品(参考) | 価格 |
|---|---|
| 果物:りんご/みかん5個/いちご2パック | 0.5ドル(約60円)/1.95ドル(約240円)/7.5ドル(約940円) |
| お菓子:プリッツ/ポテトチップス/かっぱえびせん | 0.95ドル(約120円)/1.55ドル(約190円)/2ドル(約250円) |
| カップ麺:カップヌードル/出前一丁5袋 | 1.5ドル(約190円)/2.3ドル(約290円) |
| 日用品:ダヴ1L/パンテーン/リステリン | 9.7ドル(約1,200円)/10.9ドル(約1,400円)/11.5ドル(約1,400円) |
果物はグラム・大量売りが基本で、産地は世界中(パキスタンのみかんも)。お菓子は日本メーカーも多く、値段はそこまで変わりません。
交通費は、とにかく安い。
意外かもしれませんが、シンガポールは交通費が安い。日本の約3割で、特にタクシーが割安です。
割安タクシーは、メーターが進まない長距離ほどお得
初乗り(1kmまで)は3.9ドル(約490円)で、東京(410円)とほぼ同じ。違うのはその後で、以降400mごとに0.22ドル(約30円)とメーターの伸びがゆるやか(東京は237mごとに80円=シンガポールの約4倍速い)。だから長距離ほどお得で、チャンギ空港→マリーナベイ・サンズ(約20km)でも30ドル前後。羽田→東京駅の同距離が約6,000円なのに対し、かなり激安です。
| シンガポールのタクシー料金 | 金額・条件 |
|---|---|
| 初乗り(1kmまで) | 3.9ドル(約490円) |
| 以降の加算(400mごと) | 0.22ドル(約30円) |
| ピークタイム(毎日18時〜/平日6:00〜9:30) | 25%増 |
| 深夜(0:00〜6:00) | 50%増 |
割増時間が日本より長いので料金は変わりやすいですが、それでもかなり安い。街なかはMRT+EZ-Linkカードで十分回れます。
宿泊は、1万円の壁。
ホテルは日本の約7割が目安。高級は都内よりやや安いものの、安宿が少ないという注意点があります。
| 同クラス比較 | シンガポール | 東京(参考) |
|---|---|---|
| リッツ・カールトン | 45,000円 | 46,000円 |
| シャングリ・ラ | 35,000円 | 44,000円 |
| マンダリン オリエンタル | 41,000円 | 46,000円 |
| ハイアット | 36,000円 | 49,000円 |
| ヒルトン | 23,000円 | 26,000円 |
いずれも調査時点の目安(円・1泊)。高級ホテルは都内よりやや安い程度です。
問題はむしろ安宿。1万円を切るホテルを探すのがかなり難しいうえ、1人でも2人でも料金がほぼ同じことが多いので、一人旅は割高に感じがち。フォーポインツ・バイ・シェラトンなど、1万円台でゆっくりできる宿を早めに押さえるのがコツです。
観光施設と、その他。
いちばん『高いな』と感じるのが、観光施設のチケットかもしれません。服などその他もあわせて。
ここが高い観光施設のチケットユニバーサル・スタジオほか
USS(ユニバーサル・スタジオ・シンガポール)は変動制(ダイナミックプライシング)で、大人はオフピーク83ドル〜(約10,400円〜)〜・ピーク86ドル(約10,800円)前後と、日本のテーマパーク並み。なお旧S.E.A.アクアリウムは2025年7月、規模を約3倍にして「シンガポール・オーシャナリウム」へリニューアル開業し、大人50ドル〜(約6,300円〜)に。ガーデンズのフラワードームは12ドル〜(約1,500円〜)〜(観光客料金・2ドーム複合券は46ドル(約5,800円))。一方セントーサ島は入場自体が無料で、ビボシティからのセントーサ・エクスプレスが4ドル(約500円)。
| 施設 | 大人 | 備考 |
|---|---|---|
| ユニバーサル・スタジオ・シンガポール | 83ドル〜(約10,400円〜)〜 | 変動制/ピークは86ドル(約10,800円)前後 |
| シンガポール・オーシャナリウム(旧S.E.A.アクアリウム) | 50ドル〜(約6,300円〜)〜 | 2025年改称・約3倍に拡張 |
| フラワードーム(ガーデンズ) | 12ドル〜(約1,500円〜)〜 | 2ドーム複合券は46ドル(約5,800円) |
| セントーサ島 | 入場無料 | エクスプレス(ビボシティ→島)4ドル(約500円) |
料金は2026年6月時点。USSなど変動制の施設も多く、最新・正確な金額は各施設の公式サイトでご確認ください。

服(子供服など)日本と同程度
衣料は大体日本と同じくらい。mothercare(子供服)で長袖シャツ&Yシャツのセット29.9ドル(約3,700円)、ジーンズ24.9ドル(約3,100円)、ワンピース43.9ドル(約5,500円)。FOXのTシャツは2枚30ドル(約3,800円)。子供服を中心に見ても価格帯は日本とほぼ同水準で、西松屋のような激安店の価格に慣れていると、シンガポール・プライスはやや重く感じられます。
まとめ:ジャンルで、メリハリを
全体としては「大体日本と同じくらい、ところどころ安い」。シンガポールの物価は外食・交通は安く、施設・酒は高いとメリハリがあります。タクシーの安さは圧倒的で、外食もホーカーや安めの店を選べば満足度は十分。とくにローカルな店ほど、安くおいしく楽しめます。
円安で全体に日本へ近づいているので、ホーカーとMRTを活用しつつ、施設は計画的に。お得な両替は シンガポールの両替ガイド、予算の全体像は シンガポール観光ガイド もどうぞ。
