静かなビーチリゾート。
【火災で休業中】ジ アンダマン ランカウイ宿泊記 ― ダタイベイの自然リゾート
- 状況
- 2021年1月の火災で主要部分が焼失し休業中。本記事は休業前の宿泊記録です
- タイプ
- ネイチャー系ラグジュアリーリゾート(ダタイベイ/ラグジュアリーコレクション)
- エリア・立地
- ランカウイ島北東部の最奥部。最も開発が抑制された自然豊かなエリア
- 客室
- 全室43m²前後(スイートは86〜171m²)。広さは同じで眺望でランクが変わる
- 価格帯
- 休業前の参考:Deluxe Rainforest RM686〜/Luxury Seaview RM1,170〜/スイートRM3,108〜(当時)
- プール・施設
- 大型プール/プライベートビーチ/キッズルーム・プレイグラウンド/スパ/ネイチャーツアー
- 朝食・レストラン
- メイン・日本食・シーフード・ビーチサイドの計4店。朝食ビュッフェは種類が圧巻
- アクセス
- 空港から約25km/40分、クアタウンへ約45km/60分、ケーブルカーへ約15km/25分。観光地まで遠い
- ジ アンダマンは2021年1月の火災で主要部分(建物の大部分)が焼失。宿泊客は無事に避難しましたが、その後休業(実質的に閉館)状態が続いています。
- この記事は休業前の宿泊体験をまとめたものです。料金・施設の内容は当時のもので、現在は営業していません。予約や訪問の前提としてご利用にならないようご注意ください。
- 報道(2024年時点)では資産が新たな所有者へ売却されたと伝えられていますが、再建・再開の確定情報は公表されておらず、同じ名前・内容で戻る保証はありません。最新状況は公式の発表をご確認ください。
- スタッフも素晴らしく、自然豊かなランカウイを満喫できた素敵なホテルでした。いつかまた訪れられる日が来ることを願っています。
ランカウイの売りは、なんといってもネイチャーリゾート。緑あふれる中でのんびり過ごす——そんな island life の理想形が、島の最奥ダタイベイにあります。お隣のダタイと並び、島で一番自然に溢れたリゾートがこのアンダマン。猿やヤモリが当たり前に出てくるほどのジャングルの中で、世界Top10に選ばれたビーチと、子連れにもうれしい行き届いたサービスが待っていました。どれだけ素晴らしい場所だったかを、ここに記録しておきます。
立地 ― ジャングルの最奥へ。
ランカウイ島の北東部、最も開発が抑制されたエリアにアンダマンはあります。観光には不便、でもそれは「それだけ自然が濃い」ということ。ホテルにこもって自然を味わうための立地です。

溢れすぎる自然Surrounded by nature
自然というより、もはやランカウイ奥地のジャングルの中。猿が当たり前のように外を歩き、小動物の影もちらほら。周りに本当に何もないぶん、自然だけをがっつり楽しめるよう設計されています。逆に言えばホテルでのおこもりライフが中心。それがいい!という人には最高ですが、街に観光も行きたい人には他のホテルのほうが合うかもしれません。
要注意観光地までのアクセスは島で最悪級Far from sights
単純な立地条件で言えば、ここはおそらくランカウイで一番不便。最奥部にあるため空港まで約25km/40分、パンタイチェナンやクアタウンへは約45km/60分。ケーブルカーだけはなんとか近く約15km/25分です。観光にはとにかく向かず移動だけで時間を使うので、必要なものは空港や道中で買っておくのがベスト。
奥に見えるのが、すぐお隣のダタイ。同じダタイベイを分け合う、島きっての自然派リゾート2強です。
選ぶポイント ― ダタイか、アンダマンか。
このエリアで必ず比較されるのが、お隣ダタイとの違い。サービスの質、価格、そして誰と泊まるか。アンダマンならではの強みを整理しました。

ダタイとの選び方は「価格と過ごし方」Datai vs Andaman
一番の差は価格。ダタイは日程によって最低ランクでもアンダマンの三倍以上することも。サービスはダタイのほうが上で、ビーチでタオルを敷いてくれたり果物やアイスが頻繁に届いたりと「ここまでして大丈夫?」というほど。一方アンダマンは快適な滞在に十分なサービスがきちんと受けられます。ダタイは大人の贅沢、アンダマンはもう少しカジュアルに楽しむリゾート、という棲み分けです。
子連れ◎子連れなら断然アンダマンFamily friendly
ダタイはメインプールが子供NGなど制限があるのに対し、アンダマンは子供禁止エリアがなく、キッズルームも完備。小さなお子さん連れなら断然こちらがおすすめです。スタッフの目配りも温かく、家族でのおこもりリゾートとして相性抜群でした。
美しいビーチと、星空。
「ランカウイのビーチは微妙」とよく聞きますが、ここは別格。ナショナルジオグラフィックの世界Top10ビーチに選ばれた、のんびり過ごすための最高の浜です。
名物世界Top10に選ばれたビーチTop 10 beach
このビーチはナショナルジオグラフィックの世界Top10ビーチに選ばれた一級品。透明度を求めるダイバーや派手なアクティビティ派には物足りないかもしれませんが、のんびり落ち着いた時間を過ごすことにかけては世界的に素晴らしい浜です。ランカウイは全面的に客引き禁止で、波打ち際でぱちゃぱちゃできれば十分、というトーン。それが最高なのです。


左:日が落ちてくる時間の浜辺がまた格別。右:ビーチチェアは数えきれないほどあり、奥に行けば貸切気分でのんびりできます。
夜が良い目の前に広がる満天の星空Starry night
ビーチがホテルの目の前なので、夜は浜辺で星空が見られます。ここは本当に奥地でホテル側以外に明かりがなく、海の前は空がとにかく広い。圧巻の星空でした。雲がかかると見えないこともありますが、タイミングが合えばぜひ夜の海へ。


海沿いの夜景と星空。明かりがない奥地ならではの、息をのむ夜の景色です。
圧倒されるロビー。
チェックインの瞬間から始まる、重厚な世界。アンダマンの第一印象は、このロビーが作っています。

入った瞬間に圧倒される重厚感Grand lobby
入るときから結構圧倒されます。アンダマンには相当な重厚感があり、天井が高く堂々としたつくり。正面にはランカウイ島の全体図を砂で描いた展示があり、これがまた見事です。


左:高い天井のフロント。右:砂で描かれたランカウイ島の全体図。細部まで作り込まれています。
リゾートの醍醐味ウェルカムドリンクでチェックインWelcome drink
チェックインは座ってウェルカムドリンクを頂きながら。これですよ、これがやりたいんですよ、リゾートホテル。最高の始まりです。

この写真のために夜中に来たLobby at night
このロビーのつくりが本当にすごく、この一枚を撮りたくて夜中にわざわざ来たほど。ゆっくり眺めて、ただただ圧倒されました。


左:ロビーには軽食が頼めるちょっとしたカフェも。右:まずはここで、圧倒されましょう。
客室 ― がっつりシービュー。
今回泊まったのはLuxury Seaview。客室の広さはどのランクも43m²前後で同じ、変わるのは眺望です。子連れに合わせた心遣いも随所にありました。
今回宿泊広いリビングとソファLuxury Seaview
宿泊はLuxury Seaview。大人2・子供2だったので、ソファはエクストラベッド風に整えていただいていました。テレビ周りもゆったりしていて、家族で過ごすのに十分な広さです。

ベッドと、海への気配りKing bed
ベッドはこんな感じ。予約時に誤ってツインで入れてしまったのですが、キングへの変更もスムーズに対応してくれました(子供たちの寝相が悪く、小さいベッドだと落ちるので…)。ブラインドを開ければもちろん海が見えます。


左:反対側はソファに。子連れに合わせエクストラベッド風に。右:カーテンの向こうはすぐテラス、開ければシービューです。
眺望◎がっつりシービューのテラスSea view
テラスからの景色がこちら。シービューの部屋は名前の通りがっつりシービュー。部屋でふとぼーっとこの景色を眺める時間が、本当に好きでした。
要注意ベランダに猿、当たり前にいますMonkeys
このベランダ、奥に何かいるのが分かるでしょうか——猿です。猿は食べ物を狙っているので、ベランダに食べ物を出しっぱなしは絶対NG。ここでは猿はもう当たり前にいる存在です。


左:ベッドサイド。右:日本のコンセントも挿せるタイプ。ただし電圧が異なるので、対応した機器だけを使いましょう。

冷蔵庫・ミニバー・無料の水Minibar
冷蔵庫とミニバーはこんな感じ。お水はペットボトルのみ無料。室内の備えはひと通り整っていて、不便は感じませんでした。


左:ウェルカムのココナッツウォーター。右:引き出しにはグラス類とちょっとしたおつまみも。

うれしいドリップコーヒーDrip coffee
ドリップコーヒーも備えられていて、結構いっぱい飲んでしまいました。こういうさりげない備えが、リゾート滞在の満足度を上げてくれます。

広々としたバスルームBathroom
続いてバスルーム。とにかく広いです。リゾートらしいゆとりのある水回りで、家族で使っても窮屈さはありませんでした。


左:トイレ。水圧はそこまで強くありません(人里離れた立地ゆえ仕方なし)。右:反対側にシャワー。
高級ブランドアメニティはREMEDEREMEDE amenities
アメニティはREMEDE。ラグジュアリーコレクションやセントレジスでおなじみの定番ブランドで、ここにもホテルの格が表れています。


左:その他のアメニティ類。右:もちろんお水も用意されています。

クローゼットはかなり広めCloset
クローゼットもかなり広めなので収納の心配は不要。とはいえ南の島なので、そこまでかける服もないのですが…そこはご愛敬。
プール ― 子連れに優しい大型プール。
ロビーとメインレストランの真正面にある大型プール。手前は水深0.1mの子供エリアから始まり、奥に向かって少しずつ深くなる構造で、ファミリーに人気でした。

ロビー前の大型プールMain pool
プールはロビーやメインレストランのすぐ真正面。大きなプールが一つあり、その周りをプールチェアが囲みます。プライベートビーチもあるためプールは子連れファミリーが中心で、全体的に空いている印象でした。


左:レストラン側からの眺め。右:朝はきちんと清掃が入るので安心。手前は水深0.1mの子供用エリアです。
子連れ◎手前は子供用、奥へ深くなるKids zone
一番手前は水深0.1mほどの子供用エリアで、小さい子の水遊びに最適。私たちも基本ここで子供と遊んでいました。奥に行くにつれ少しずつ水深が深くなる作りで、幌つきのビーチチェアが人気でした。


左:水はだんだん深くなっていきます。右:途中にはスライダーも。子供が喜ぶやつですが、水深があるので小さい子は注意。

チェアはたっぷり、混まないPlenty of chairs
チェアはこの通りたくさんあり、人気はビーチのほうなのでプールはそこまで混みません。ゆったり過ごせます。


左:レストラン側から見たプール全景。右:時折フルーツなどの食べ物サービスも。こういうの、うれしいですよね。

離れた場所に謎の静かなプールもQuiet pool
少し離れたところに、よく分からないもう一つのプールもありました。誰もいなくて用途は不明…ですが、静けさを求めるならこちらもアリかもしれません。
子供向け施設。
プールそのものが子供向けですが、室内のプレイグラウンドも用意されています。急なスコールでも子供が遊べるのは、子連れには心強いポイント。
子連れ◎十分な広さのプレイグラウンドPlayground
室内のプレイグラウンドはほどよい広さで、おもちゃや滑り台も十分な数。急なスコールでも子供が遊べるので安心です。


左:いろいろあって子供は楽しめます。右:広さもそれなりにあり、雨の日の救世主でした。
朝食 ― 種類が圧巻のビュッフェ。
朝食はメインレストランのビュッフェ。インサイドとアウトサイドが選べ、とにかく品数が豊富。特にパンは専用の部屋があるほどの充実ぶりでした。

メインレストランで朝食をBreakfast venue
朝食はメインレストランで。アウトサイドも選べ、開放的な雰囲気で一日が始まります。ラクサや卵系のライブキッチンもあり(写真は撮りそびれましたが)、とにかく種類が豊富なのが嬉しい。
名物パン専用の部屋があるBread room
圧巻なのがパン。パン専用の部屋があり、甘いものからプレーンまで膨大な種類が並びます。シフォンケーキやドーナッツまであり、ここだけでお腹いっぱいになりそうな品揃えでした。


左:すごい数のパン。右:奥のライブキッチンではパンケーキやワッフルを焼いてくれます。作りたて、最高。


左:シフォンケーキなどスイーツ系も。右:ジャムだけでこの種類。

ヨーグルト・フルーツ・ジュースHealthy corner
ヨーグルトにフルーツ、フレッシュジュースも。フレークの種類も多く、ちょっとしたキッズ向けお菓子エリアもありました。健康的に始めたい朝にもしっかり対応しています。


左:フレークの種類も豊富。右:フレッシュジュースも各種。


左:サラダコーナー。右:ハム系も充実。

南国らしいフルーツがたっぷりTropical fruits
フルーツもたっぷり。ドラゴンフルーツのカットフルーツがあるのが、いかにも南国らしくて気分が上がります。


左:カットフルーツ各種。右:ベーコンなど定番のホットミールも。


左:お鍋系のごはんものも。右:見た目は完全に青汁な、体に良さそうなミックスジュースも。

とにかく種類が多いSo many options
ほかにもラクサや卵系のライブキッチンなど、しっかり揃っています。圧倒的に朝食の種類が豊富なのは、滞在中の大きな楽しみでした。
レストラン ― 4店から選ぶ。
メイン、日本食、シーフード、ビーチサイドの計4店。今回はメインと日本食を利用しました。マレーシアトップクラスのホテルとしては、料金はむしろお手頃に感じます。

メインレストラン(夜)Main restaurant
夜のメインレストランは朝食会場と同じ。アウトサイドだと虫がまあまあ来るので、気になる方はインサイドが無難です(ただ皆さんアウトサイド派)。料金感はサラダ約RM35、ピザ約RM45、ステーキ約RM110、ナシゴレン約RM50ほど。マレーシア屈指のホテルと思えばお手頃で、専用のキッズメニューもあります。


左:まずはアペタイザー代わりのチップスを。右:パスタ(約RM42)。


左:ジュニアビーフバーガー(約RM42)。右:マルゲリータピザ(約RM43)。全体的においしかったです。
体験として日本食レストラン(好奇心で)Japanese restaurant
日本食が恋しくなり、高級ホテルの日本食はどんなものかと好奇心半分でチョイス。正直、がっつりの日本食を期待すると少し裏切られます——味付けは日本人好みではなく現地風。ですが「日本食風の現地料理」として食べれば普通においしく、勉強がてら楽しむ分にはアリ。良い体験でした。料金は飲み物はメインと同じで、料理はSASHIMI約RM30、メイン約RM100前後です。


左:座敷もあり、ところどころ中国風(箸は中国箸)。右:本格的なつくりで普通にすごい。

Niku Teriyaki (約RM115)Niku Teriyaki
肉はオーストラリアのアンガス牛。甘辛ダレに柔らかい肉が絡んで普通においしかったです。メインコースにはNiniku Yaki Meshi(ガーリックライス)がセットで付いてきて、これも素直においしい。


左:薄味のAwase Free Range Chicken Ramen(約RM58)。現地風としてはあり。右:JAPANESE NOODLE BENTO SET(約RM48)。
- 島で一番自然に溢れたネイチャーリゾート
- 世界Top10に選ばれたビーチと満天の星空
- 子連れに優しい(子供禁止エリアなし・キッズ施設充実)
- レベルの高いホスピタリティ(子供の名前まで覚えてくれる)
- 種類が圧巻の朝食ビュッフェ
- 爬虫類や虫が多い(ヤモリは当たり前にうろつく)
- 観光地まで遠く、移動に時間がかかる(島で最も不便級)
- 周りに本当に何もない(おこもり前提・Grabも近くにいない)
- トイレの水圧は強くない(人里離れた立地ゆえ)
- 必要なものは空港や道中で調達を。最奥部で周りに店が一つもありません。
- ベランダに食べ物を出しっぱなしにしない。猿が当たり前に狙ってきます。
- ヤモリや虫が本当に苦手な人は要覚悟。それだけ自然が濃いということ。
- 観光は割り切り、ホテルでのおこもりライフを前提に計画するのが正解。
- アクティブ派はネイチャーツアーやスパ、ケーブルカーを組み合わせると満足度が上がります。
- 子連れならキングベッドへの変更など、要望は遠慮なく相談を(快く対応してくれます)。
泊まってみての感想
個人の感想としては、非常に満足のいく滞在でした。また行きたいかと言われれば、もちろんまた行きたい。本当に素晴らしかったです。これは子供たちも同じだったようで、3歳の娘はここでもらったぬいぐるみをマレーシア滞在中ずっと抱きしめて離さず、帰国後も寝るときに抱っこして寝ています。それくらい楽しい思い出になったのだと思うと、親として行ってよかったと心から思うのです。
特に小さい子連れにはおすすめ。あまり観光に行けないぶん、どうせならこういうおこもり系のビーチリゾートで、海なりビーチなりプールなりで子供に一日つきっきりで遊ぶ。すごく贅沢な時間です。もちろん子連れでなくても贅沢に過ごせます。ネイチャーツアーやスパも整っていますし、ケーブルカーなら観光にも出られる。2〜3泊なら、あっという間に過ぎてしまうでしょう。アクティブに動き回りたい人には向きませんが、のんびり滞在したい人には本当におすすめできるホテルでした。
——だからこそ、2021年の火災のニュースは本当に残念でした。スタッフも素晴らしい方ばかりで、自然豊かなランカウイを満喫できた、とても良いホテルだっただけに。その後の報道(2024年時点)では資産が新たな所有者へ売却されたと伝えられますが、同じ名前・内容で戻るかどうかはまだ分かりません。それでも、いつかまたこの地を訪れられる日が来ることを願っています。この記録が、その日のための一助になれば幸いです。
ジャングルの最奥で過ごした、静かで贅沢な時間。
またこの地を訪れられる日を、願って。

ランカウイ島を、もっと。






