松發肉骨茶(ソンファ)― コショウ香るバクテーの超ド定番
- 料理
- 肉骨茶(バクテー)=コショウの効いた骨付き豚スープ
- 価格帯
- バクテー$7.3/$9.5・ライス$0.8〜・小セット$9.1ほか($=SGD・2019取材時)
- 店舗
- チャイナタウン/クラークキー/オーチャード/ハーバーフロント等
- 最寄り
- MRT各線(チャイナタウン・クラークキー駅など)
- 認定
- ミシュラン・ビブグルマン(2016〜継続)
- ベスト
- 夜は大盛況。開店直後〜昼前が狙い目

シンガポールでバクテー(肉骨茶)といえば、まず松發(ソンファ)。骨付き豚肉を煮込んだ、コショウのきりっと効いたスープが名物です。1969年の屋台台車から続く老舗で、いまや市内各所に店舗があり、観光の合間にも寄りやすい一軒です。
屋台台車から、始まった。
松發のはじまりは、一台の屋台台車。創業者の一代記が、そのままシンガポールのバクテー文化の歩みと重なります。
“応松”が“發(さかえる)”まで
1969年、当時21歳の楊應松(Yeo Eng Song)さんが、ジョホール通りで屋台台車のバクテー屋を始めました。最初は骨付き肉と豚しっぽくらいの、ごくシンプルな品揃えだったと言われます。
店名の「松發」は、創業者の名「應松」の松に、繁栄を意味する發(ファ)を重ねたもの。1975年にはヴィクトリア通りのコーヒーショップへ移り、口コミで評判とファンを広げていきます。
大きな転機は2007年。再開発を機に、長男のYeo Hart Pongさんが店をニューブリッジロードへ移し、ここから一気にチェーン展開へ。現在は市内に十数店舗を構える、シンガポールを代表するバクテー店になりました。
ミシュラン窓に光る、ビブグルマンBib Gourmand
本店の窓にはミシュラン・ビブグルマン(星ではなく「コスパの良い良店」の認定)の受賞ポスター。松發は2016年から継続して選ばれ続けています。屋台台車から始まった一杯が、世界の食ガイドに名を連ねる――シンガポールの“ホーカー文化”らしい出世物語です。

赤いオーニングが、目印The Storefront
夜になると、ガラス張りの店内とSONG FAの看板がぽうっと灯ります。骨付き肉を煮込む湯気と、こうばしいコショウの香り。夜は連日の大盛況で、店先に行列ができることもしばしば。それだけ地元にも観光客にも愛されている、という証拠でもあります。
観光のついでに、寄れる。
松發の強みは、味だけでなく“通いやすさ”。観光客が訪れやすいエリアに複数店舗があり、旅程に組み込みやすいのが嬉しいところです。
通いやすい
木のテーブルの、本店店内Inside
本店の店内は、木のテーブルが並ぶ親しみやすい雰囲気。地元の家族連れから観光客まで、思い思いに鍋をつついています。肉料理ですが塩コショウと香辛料が主体であっさりしているので、見た目よりもするすると入ってしまうのが不思議。回転も速く、ひとりでも入りやすい空気です。
- 夜は大盛況。写真のように空いているのは開店直後〜昼少し前。
- 観光ならチャイナタウン/クラークキー店が動線に組みやすい。
- ハーバーフロント店はVivoCity隣(HarbourFront Centre内)でセントーサ前に便利。
コショウの、効いた一杯。
松發の真骨頂は、なんといってもスープ。透き通った見た目から想像する以上に、白コショウがきりっと効いた、潮州系のスパイシーな一杯です。
名物透き通る、胡椒スープPeppery Pork Soup
骨付き豚肉を煮込んだ、透明感のあるコショウスープ。豚肉はがっつり柔らかく、それでいてスープは塩コショウと香辛料が主役なので、肉料理のわりにあっさり。人によっては少し辛口に感じるかもしれませんが、白ごはんとの相性は抜群で、箸が止まりません。スープのおかわりができるのも嬉しいところ。


左:ご飯・揚げパン・漬物が付くランチセット。右:スペアリブ・白飯・青菜。揚げパンをスープに浸すのが定番。
🧾 編集部が頼んだもの(2019取材時・$=SGD)
価格は変動します。最新は店頭表示を確認ください。
- スープはおかわり可のことが多い。コショウ好きは遠慮なく。
- 揚げパン(油条)をスープに浸すと、また違った楽しみ方に。
- 卓上の唐辛子+醤油で豚肉をいただくのも地元流。
シンガポール初日の、一杯に。
通いやすくて、ハズレがなくて、ミシュラン。バクテー入門にも、リピートにも、まず名前の挙がる王道です。
- コショウの効いた王道スープ。バクテー入門に最適
- 市内各所に店舗があり観光の動線に組みやすい
- 肉料理だがあっさりで、意外とするす…と入る
- 夜は大盛況。行列覚悟か、時間をずらす工夫を
- コショウが効くので辛口に感じる人も(好みが分かれる)
- ライスやお茶は別料金。セットのほうが分かりやすい
✎ 行ってみての感想
コショウがしっかり効いた一杯は、最初のひと口で「あ、これは白ごはんが進むやつだ」と分かる味。肉はほろっと柔らかいのに、スープは香辛料主体であっさり――肉料理なのにするする入ってしまうのが松發の魔法です。
なにより、市内のあちこちにあってふらっと寄れるのがありがたい。バクテーが初めての人にも、まず自信を持っておすすめできる王道。シンガポール初日の一食目に、いかがでしょう。
王道のバクテーを、まず一杯。
シンガポール初日にもおすすめです♪

