“いつものカフェ”。
OldTown White Coffee(オールドタウン)― マレーシア国民的カフェの楽しみ方
- タイプ
- マレーシア発祥のカフェ&食事チェーン(休憩〜食事まで)
- 看板
- ホワイトコーヒー(白珈琲)・カヤトースト・ローカル&洋食メニュー
- イメージ
- スタバ+コメダ珈琲。雰囲気はカフェ、食事の充実はファミレス級
- 発祥/運営
- イポー(マレーシア)発祥・2005年に1号店。現在はオランダのJDE Peet's傘下(2017年買収)
- 値段感
- リーズナブル。気軽に入れる価格帯(料金は時期・国で変動)
- どこで飲める
- マレーシア各地のモール・街中・空港(KLIA/klia2)など。シンガポール・中国・インドネシア・フィリピン等にも展開し200店超の規模

マレーシアの町中を歩いていると、本当によく見かけるOldTown White Coffee(オールドタウン・ホワイトコーヒー)。スタバやコーヒービーンも見かけますが、あちらは外資のカフェ。これに対してオールドタウンは、店名のとおりマレーシア・イポー発祥のカフェチェーンで、メニューも「これぞマレーシア」という顔ぶれが多いのが特徴です(※運営は2017年からオランダのJDE Peet's傘下。後述)。看板のホワイトコーヒーから、ナシレマやカヤトースト、各種の麺やご飯まで揃い、休憩がてら立ち寄るのに本当にお勧め。どんなお店で、現地でどう使うのかをまとめました。
日本で例えるなら、スタバ+コメダ珈琲。
どんなお店かというと――コーヒーの種類やお店の雰囲気はスタバ風、お食事メニューはコメダ珈琲のように豊富。二つのいいとこどりをしたようなお店です。基本はカフェなので休憩で訪れてもいいし、きちんとご飯も食べられるので食事時に訪れても大丈夫。空港から街中のモールまで、とにかくどこでも見かけるのが心強いところです。
安パイ空港にもある店構えEverywhere in Malaysia
写真はクアラルンプール国際空港(KLIA)店の店構えと客席。空港にもあるほどで、マレーシアではモール・街中・幹線沿いと、とにかく至るところで見かけます。異国の安いローカル店はいろいろな意味で緊張しますが、オールドタウンなら安定しておいしいものが食べられる。「困ったときはオールドタウン」と覚えておいて損はありません。看板は焦げ茶に金文字、丸いロゴマークが目印です。
注文制モール内の店舗とカウンターThe Counter
こちらはショッピングモール内の店舗。白いマーブル調のカウンターで先に注文・会計し、席で待つスタイルが基本です(店舗により給仕もあり)。頭上の金色の「OLDTOWN WHITE COFFEE」サインと、その下に並ぶデジタルメニューボードが目印。明るく清潔で、現地の家族連れやひとり客が気軽に使っている、まさに“いつものカフェ”といった空気です。観光客でも入りやすいのが嬉しいところ。

夕暮れに光る金色の看板The Storefront
日が落ちると、金色の電飾サインがぽうっと灯るのもオールドタウンの顔。写真はジョホールバル近郊の店舗で、ガラス張りの店内には木製の家具が並び、旧正月の赤い飾りが下がっています。落ち着いた木目調の内装は、伝統的なイポーのコーヒーショップ(kopitiam)の雰囲気を意識したもの。夜でも煌々と営業しているので、移動の合間の一杯や軽食にも頼れます。
そもそも、ホワイトコーヒーって?
店名にもなっている「ホワイトコーヒー(白珈琲)」。実はこれ、マレーシアの古都イポー発祥のローカルコーヒーで、名前の“白”には独特の由来があります。豆が白いわけでも、色が白いわけでもありません。背景を知ると、最初の一杯がぐっと面白くなります。
まずはこれ名物・ホワイトコーヒーWhite Coffee
茶色いフローズンタイプのホワイトコーヒー。「白」=豆を“パーム油マーガリンで(砂糖を加えずに)焙煎する”製法を指す言葉で、豆や液体の色のことではありません(諸説あり)。砂糖入りで焙煎する「黒コーヒー(kopi-O)」より浅めに煎るのが特徴で、仕上げに練乳を加えてまろやかに供されます。起源はイポー(ペラ州)に渡った華人移民の喫茶文化。日本ではなかなか味わえない濃厚な甘さで、分かって飲む分には編集部はかなり好き。暑い街歩きの合間はアイスやフローズンがぴったりです。
- 「白」は焙煎方法の呼び名。豆をパーム油マーガリンで砂糖なしに煎る製法を指し、色や豆が白いわけではありません
- 対になるのがkopi-O(黒コーヒー)。こちらは砂糖・マーガリン・小麦と一緒に深めに焙煎します
- 仕上げに練乳を加えるのが伝統。だから濃厚&甘い。ミルクで白っぽくなるのも特徴です
- 発祥はマレーシアの古都イポー(ペラ州)。19〜20世紀の華人(海南系)移民が伝えた喫茶文化が源流とされます
- 3in1のインスタント版が土産物店やスーパーに並ぶほどの国民的飲料。これが商品化の原点でもあります(後述)
これぞ東南アジア。超甘いコーヒー。
コーヒーを頼むときは、ちょっとだけ注意してください。東南アジアのコーヒーは総じて激甘ですが、オールドタウンもご多分にもれず、普通のコーヒーは半端なく甘い。「こんなに甘くするんだ」というくらい甘いです。さすが緑茶にわざわざ“ノンシュガー”と書いてくる国、といったところ。一度は味わっておく価値がある甘さでもあります。
- “ノーシュガー”では落とし穴あり。砂糖は入れなくても、甘くするために練乳を入れてくることがあります
- “ブラックで”もNGになりがち。砂糖を入れても色はブラックなので、結局砂糖を入れてくることが
- 確実なのは“ノンシュガー・ノンミルク”とはっきり伝えること。彼らは甘いのが当たり前なので、隙があると甘くしようとしてきます
- とはいえ一度は激甘のまま味わってみるのもおすすめ。日本では出会えない甘さです
お食事も豊富で、お勧め。
オールドタウンの強みは、なんといっても食事の充実ぶり。種類がとにかく多く、麺類・ご飯類はもちろん、ナシレマのようなローカルフードから、洋風のパンものやスイーツまで揃います。コメダ珈琲どころか“ガストレベル”で充実、と言ってしまっていいかもしれません。複数人で訪れても、ローカルが食べたい人・食べ慣れた洋風が食べたい人・中間の麺が食べたい人と、たいていの希望に対応できます。
迷わないまずはメニューボードを眺めるThe Menu
カウンター上のデジタルメニューボード。Nasi Lemak(ナシレマ)・Steamed Rice(ご飯もの)・Dry Meehoon(汁なしビーフン)・Fried Bites(揚げもの)・Side Ordersといったカテゴリに分かれ、それぞれ写真と価格つきで並びます。右端にはお土産用の3in1ホワイトコーヒーやティーの棚も。ローカルメニューに不慣れでも、写真を見ながら指差しで頼めるので安心です。
朝食使い写真付きの朝食メニューBreakfast Set
オールドタウンの朝食メニュー(MyBreakfast)。「Step 1:メインを選ぶ → Step 2:トーストや半熟卵を追加」という写真付きのセットで、ナシレマ・カヤ&バタートースト・各種麺などから選べます。価格はセットで一例3.90〜10.90リンギット(約160〜440円)ほど(※撮影時の一例。時期・店舗で変わります)。編集部は朝食として使うことも多かったのがオールドタウン。慣れない安い店はやはり少し緊張しますが、ここなら安定したクオリティで一日を始められます。
名物カヤトーストKaya Toast
こんがり焼いた薄切りパンのカヤトースト。ココナッツと卵で作る甘いカヤジャムをはさんだ、マレーシア・シンガポールの定番朝食です。オールドタウンのものは黒糖系の色づいたパンを使うことが多く、サクッと軽く食べられてホワイトコーヒーやテタリ(マレー式ミルクティー)との相性も抜群。皿にはちゃんとOldTownのロゴが入っています。朝食や小腹満たしにちょうどよく、“喫茶店メニュー”として外せない一品です。
ローカルフード・麺・ご飯・洋風パン・スイーツまで。写真付きのセットメニューなので、複数人で好みが割れても、たいていここで解決できるのが心強いところです。
お土産にも、3in1。
実はオールドタウン、店舗より先に“インスタントコーヒー”で広まったブランドでもあります。スーパーや空港、土産物店には、お湯を注ぐだけで店の味に近づく3in1のホワイトコーヒーがずらり。日持ちもして軽く、ばらまき土産にも自分用にもちょうどいい一品です。
軽い・日持ちスーパーに並ぶ3in1パック3-in-1 Instant
スーパーマーケットの棚にずらりと並ぶ、OldTownのインスタント3in1ホワイトコーヒー。コーヒー粉・クリーマー(ホワイトナー)・砂糖が一袋にまとまっていて、お湯を注ぐだけ。実はオールドタウンは、もともとこの3in1の白珈琲を商品化したのが始まりで(1999年・イポー)、カフェ店舗はその後の展開です。茶・黄・青などフレーバー違いの袋が並び、甘さ控えめタイプもあるので、激甘が苦手な人は表示を確認して選ぶのがおすすめ。軽くて日持ちするので、土産にうってつけです。
- イポー発祥のホワイトコーヒーが看板。これぞマレーシアなメニューが揃う
- 雰囲気はカフェ、食事の充実はファミレス級
- 値段がリーズナブルで気軽に入れる
- 空港から街中までどこでも見つかる安心感
- 写真付きメニューで注文しやすい/3in1の土産も買える
- 普通に頼むとコーヒーが激甘(注文に注意)
- “ノーシュガー”でも練乳が入ることがある
- あくまでチェーン店。ローカル食堂の冒険感はない
- 今はマレーシア資本ではない(運営はJDE Peet's傘下)
“いつものカフェ”の、安心感
マレーシアを旅していると、本当にあちこちで目に入るのがオールドタウン・ホワイトコーヒーです。最初は「ただのチェーンのカフェでしょ」と思っていたのですが、実際に使ってみると、これが旅の安パイとして頼もしい。雰囲気はスタバ風で入りやすく、それでいて食事はコメダ珈琲どころかファミレス級に豊富。複数人で好みが割れても、たいていここで解決できてしまうんです。
個人的には朝食使いが多かったお店でもあります。ローカル食堂でロティチャナイを頬張るのも旅の醍醐味ですが、慣れない安い店はやっぱり少し緊張する。そんなときに、写真付きメニューで安定しておいしいものが食べられるのは本当にありがたい。看板のホワイトコーヒーや、こんがり焼いたカヤトーストで一日を始めるのも、これはこれで気分が上がります。「白」が焙煎方法の呼び名だと知ってから飲むと、あの濃厚な甘さも“歴史を味わっている”ようで、ちょっと楽しくなりました。
唯一の“クセ”は、油断するとコーヒーが激甘になること。何度も現地で悩まされましたが、「ノンシュガー・ノンミルク」とはっきり言うことを覚えてからは快適になりました。とはいえ、一度はあの甘さを分かって味わってみてほしい――日本ではなかなか出会えない味です。気に入ったら、3in1のお土産を一袋。帰国後の朝に、旅の続きが少しだけ楽しめます。困ったときの一軒として、ぜひ旅の引き出しに入れておいてください。皆さんの旅のお役に立てれば幸いです。
休憩にも、食事にも、朝食にも。
“困ったときのオールドタウン”、覚えておいて♪

